こんにちは エバンジェリストSです。
今回は歯を健康に保つための「歯磨き」を、どのようなタイミングで実施することが一番有効なのか・・・? について記事を綴っていこうと思います。
食事をするたびに、口の中で乱高下するpHについて、以前のブログで記載していますが、 口の中で酸性が高くなると歯のミネラルが奪われてしまうため、食事の後 直後に歯を磨くと、もろくなった歯の表面に傷をつけてしまうことはご理解いただいていると思います。
そんな知識を踏まえた上で、本日の記事について興味を持って読み進めていただると幸いです。
まだ、唾液の効果や食習慣などの記事をご覧になっていない方は、こちらからどうぞ
「食習慣」 https://smile-steps.com/archives/195
「唾液の役割とドライマウス」 https://smile-steps.com/archives/213
歯磨きの回数
歯磨きの回数は、毎食後1日3回実施することが理想的ですが、1日3回忘れずにしっかりできている人は、日本人全体の1/3はいないと思います。でも、妥協したとして必ず1日2回の歯磨きは必ず実施しましょう。
1日2回の歯磨きを毎日するとして、1回の歯磨き時間を3分と定義すると、1日6分 年間 2,190分
永久歯が生えはじめる6歳から日本人の平均寿命84.3歳(2019年現在)で計算すると約78年間をこの1年分の歯磨き時間 2,190分を掛けると、170,820分 死ぬまでに2,847時間 すなわち 118.6日間歯磨きをすることになります。あまり考えたことがないと思いますが、かなりの時間を毎日繰り返すことになるのです。
だからこそ、良いハブラシで 良い歯磨剤(歯磨き粉)を使って万全のケアしたいものです。そして、できれば死ぬまで自分自身の歯で食べ物を食べたいものです。
どうしても歯磨きができない時の対処法
以前のブログで、どうしても食後に歯磨きできない時、私だったら酸性に傾倒した口の中の状態を中性に戻しやすくするために、水を飲んで対処すると記載しました。
その後、専門家に確認したところ、その方は「ガムを噛んだら良い」と、ご意見をいただきましたのでご紹介いたします。その方曰く、一般的なガムではなく「歯磨きガム」と呼ばれるカテゴリーのガムが良いそうです。
そのようなガムを調べたところ、特定保健用食品として、3種類確認できました。
- キシリトールガム(ロッテ)
- リカルデントガム(モンテリーズ)
- ポスカ(グリコ)
上記は歯医者さんで推薦している 歯科用のガムです。
特定保健用食品 ガムの種類
特定保健用食品のシュガーレスガムの歴史は1997年にさかのぼります。
最初に登場したシュガーレス歯科用ガムは、カルシウムイオンが配合されていて、酸性により失った
歯のミネラルを補う目的で開発・発売されたようです。
その後、主に白樺などの樹木から採取される成分を原料として生産されているキシリトールという甘味料で製造されています。キシリトールはカロリーが砂糖の約75%です。ただし、このガムは歯磨きをしなくて良いガムではなく、毎食後 服用することで唾液の分泌を促進し、歯磨きと併用することで長期的な歯の健康維持に効果を発揮するということになります。
紹介した3種類のガムですが、それぞれ特徴がありましたのでご紹介していきます。
まず、一般的に食後10〜20分はガムを噛む事を推奨されている歯科医師の方が多いようです。
ガムを噛むことで
- プラーク(歯垢)が歯につきにくくする。
- 唾液を分泌を促す(口の中を中性に戻す)
- 歯に失われたミネラルを補充する。(歯の再石灰化)
- フッ素含有により虫歯予防効果がある。(*ポスカのみ含有)
などの効果が期待できるのです。
そして、歯磨きをするタイミングです。
歯磨きのタイミング
歯磨きは、食後直後は 口の中が酸性で歯が脆くなっているので、そのタイミングはおこなわないほうが良いのです。でも、なるべく早く口の中の菌が活動しないうちに磨きたいですよね。
だから、食後 ガムを噛んでできるだけ唾液の分泌を促し、口腔内を中性に戻すと共に再石灰化をしたいのです。食後20分程度ガムを噛むと、個人差はありますが歯のエナメル質が脱灰をしない(溶け出さない)臨界pH以上まで口腔内環境が回復するといわれています。そのタイミングが歯磨きを開始するベストタイムといえるでしょう。
一度下がった口腔内のpHは、もとの中性状態に戻るためには、何もしなければ 2時間程度かかるといわれています。
当然、その2時間を待てず、間食やジュースなどの水分をとってしまうと、口の中のpHはそこからまた酸性へまっしぐらなのです。
最後に、1日1回は徹底的に口の中をきれいに清掃する歯磨きをしましょう。できれば夜の歯磨きが理想的といわれています。
なんか、口の中をきれいに維持するのは大変だと思うかもしれませんが、それを克服できるのは習慣化だと信じています。まずは、食後のガムからはじめてみてください。