横顔を美しくしたい

正面から見るい美しさだけでなく、横顔もキレイになりたいと考える女性は、たいへん多い傾向にあります。女性だけではないですが、・・・。

街なかで、綺麗なヒトを見かける場合、実は多くの場合が横顔なのです。
知り合いでなければ、正面からまじまじと相手の顔を見ることって、実はなかなかないのです。

では、きれいな横顔に理想はありますか?
こんな横顔になりたいとズバリいい切れる人は少ないのではないでしょうか?

一般的にキレイと言われる横顔に近づけるよう、キレイといわれる横顔について少し見識を深め、自分自身の横顔と比較してみましょう。

横顔の基準

美しい横顔の基準や定義について良く知られているものに、E−ラインがあります。
鼻の先端と顎の先端を結んだ線で、この線より口唇が前に出ていたりすると、審美的な横顔の定義から外れてしまいます。前歯が普通より前方に位置していたりする場合ライン上に口唇が接近・前方に出る原因となるのです。逆に、歯並びが受け口などの場合には、E-ラインが垂直に立ってしまいます。

理想的には、アジア圏の人種の場合 鼻が欧米より低いため、E-ラインから2mm程度離れたポジョンに 上唇・下唇があると理想的といわれます。

それ以外にもいくつかの基準があります。

  • Nasolabial Angle(鼻唇角)
  • Z-Angle (Zアングル)
  • Cant of upper lip(上唇の傾斜角)
  • Golden Proportion (黄金比)

などが代表的な横顔の基準です。
これらの基準について見ていきましょう。

鼻唇角(Nasolabial Angle)

鼻唇角とは、鼻下線(鼻の先端と鼻の付け根を結んだ線)と上唇線(鼻の付け根と上唇を結んだ線)の交わる角度のことを言います。

アメリカの矯正歯科医マクナマラ教授(ミシガン大)は、バランスの取れた横顔をもつ人はこの角度が102°±8°であると提唱しました。この鼻唇角を日本人に当てはめて論文が、1996年に発表され、正常咬合の日本人男性は90.7°±10.4°、女性は92.2°±8.7°であったと発表しています。

この角度は、大きくなると女性的な顔になるとされているため、女性の鼻唇角は、男性のそれより角度が大きいほうが良いとされています。

Z-angle

Z-angleはアメリカ矯正歯科医 Klontz先生が提唱したもので、FH平面(フランクフルト平面)と顎の先端と下唇を結んだ線が交わる角度のことを言います。

Klontz先生は、このZ-角度は75°が基準で、70°~78°に入ることで審美的要因が満たされるとしています。

Cant of upper lip(上唇の傾斜角)

上唇傾斜角とは、解剖学的に見ることができるナジオンという眉間にある骨から、FH平面(フランクフルト平面)に対しての垂線(ナジオンライン)と上唇線(鼻の付け根と上唇を結んだ線)の交わる線でなす角度を表します。(図を参考)

この上唇傾斜角は、日本人男性平均値が17.1°±10.4°、日本人女性の平均値が17.9°±5.4°とされています。

Golden Proportion (黄金比)

黄金比については、以前のブログの中にも書きましたが、多くの商品やイメージデザインに応用されている 魅力的で安心感を与えるサイズ比率です。詳しくは、以前掲載したBlogを御覧ください。

「黄金比と顔のバランス」 https://smile-steps.com/archives/287

横顔にもこの黄金比を見ることができます。(図 参照)

顔面高の比率を変化させるためには噛み合せた歯の高さを調整する必要があるため、咬み合わせの機能を優先しなければならず、治療に制限があります。そのため、この基準を満たすためには主に外科矯正(矯正治療と外科手術を併用した治療)で必要に応じて処置されますが、積極的に審美を優先して治療するケースではありません。

ここでは、審美を満たすひとつの基準として参考程度に知識として知っておいてください。

まとめ

魅力的な横顔を手に入れるためには、今回 記載してきた5つの基準を知ることが大切です。

そして、横顔で大切なことに歯並びが大きく関わっていたこともご理解いただけたのではないでしょうか。
歯はスマイルの象徴であり、審美を達成するための大きな要因なのですが、生活を営む上で咀嚼する(物を噛む)という不可欠な機能を有しています。そのため、審美を最優先して治療などを行うと、食べ物を食べるという いちばん大切な機能を失ったり、長期的に良い機能性を維持できないと行った問題が生じますので、自分自身の状態を把握して、専門的な先生に相談することをおすすめします。

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