歯茎が見えすぎる (Gummy Smile)

歯はキレイ、でも話すと「歯茎が見えすぎてしまうため、ついつい口元を手で隠す癖がついてしまった」なんてことで悩んでいる方いませんか?

歯は白くてキレイなのに、その土台となっている歯肉はピンク色です。その歯茎が話している相手に見えると、顔全体のバランスが少し悪く見えてしまいます。

この歯茎が過度に見えてしまう状態を「ガミースマイル」といいます。

今回はこのガミースマイルについて綴ってまいります。

ガミースマイルになる原因

笑ったときなどに歯茎が見えるだけでは、すべてのケースをガミースマイルとはいいません。むしろ、全く歯茎が見えないよりは、少し見えている方が好印象なケースが多いです。

一般的には、歯茎が見える幅が、3mmを超えるケースで、歯科用語として「ガミースマイル」とい呼びます。

Gummy Smileの定義

歯茎の露出量が多い「ガミースマイル」で お悩みの方は、日本の20代から30代で約10%程度で、男性より女性が多いとされています。さらに、欧米よりアジア圏に多い傾向があります。

ガミースマイルの発生率

ガミースマイルになる原因には、先天的要因と後天的要因の2つに分類ができます。

先天的要因には、遺伝的な歯や顎(骨格)の大きさに起因する要素があります。アジア圏の人は、骨格などのつくりから前歯が前方に突出して生えている(上顎前突・出っ歯)方が多いため、上唇がめくれ上がりやすくなり歯ぐきが見えやすくなるのです。

また、上唇と小鼻を引き上げる「上唇挙筋(じょうしんきょきん)」が強いと、唇が歯茎の上まで上がり、笑ったときに歯茎が目立ってしまいます。

後天的要因には

  • 抜けてしまった歯を放置する
  • 幼少期の指しゃぶり
  • 舌で前歯を押すクセ(舌癖)
  • よく頬杖をつく
  • かみ合わせや歯並びが乱れている

歯を噛んだときに下の歯が見えない程に深く噛み込む状態(ディープバイト)の方も、後天的にガミースマイルになりやすいとされています。

ガミースマイルの治療

歯肉の見え方を減らす治療としては5つの選択肢があります。

  • 口唇にボトックス注射(口唇や筋肉が原因の場合に適応)
  • 骨切り治療(骨格が原因)
  • 歯肉整形+セラミック治療(=セラミック矯正)
  • 歯肉整形+セラミック治療+骨整形(歯槽骨整形術)

口唇や筋肉が原因のガミースマイルは、ボトックス注射で強すぎる上唇の緊張を弱める治療です。しかし、ボトックス注射は、継続性がなく 定期的な施術が必要となります。

骨格が原因のガミースマイルでは、上の顎が大きすぎるなど上下の顎のバランスが悪いため、大きすぎて前に出ている顎の骨を外科的にバランス良く整えるセットバック法と呼ばれる施術です。

歯の見えている面積が小さく、歯茎の中に歯が埋まっている場合は、歯肉形成(歯冠延長術)を行い、その後、セラミックスなどの審美的な素材で作られた人工的な被せものなどで歯の大きさや形を調整します。
場合によっては、歯が埋まっている歯槽骨を削って出っ張りなどを調整する場合もあります。

このような処置をするケースでは、結果的に審美性の重要な基準のひとつである 歯肉のライン(ガムライン)も同時に整えられる可能性があるため、ガミースマイルからの開放だけでなく、審美レベルも1ランク上げることができます。

Gum Line

まとめ

歯茎が目立つことで、美容的・ストレス的な問題があり、また、ガミースマイルとなる原因として歯並びや噛み合わせなど悪い場合は、虫歯や歯周病、頭痛や肩こりなどが起きるというデメリットがあるのです。

長い人生の中で、口元にコンプレックスを持ち続けて生活することは大変な苦痛です。

早い段階で理想的な口元になるように、歯科医師の先生に相談することが大切です。

そして、きれいなSmileに近づきましょう!

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